「PCB製造:Elecrow」の版間の差分

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== 実装依頼の準備 ==
 
::{| class="wikitable"
 
|+部品実装(PCBA)を依頼するための準備
 
!購入方法
 
| colspan="2" |実装業者(Elecrow)に連絡して、実装する部品を購入する方法を決める。
 
選択肢①:依頼者が手配してElecrowに送り、実装してもらう。
 
 
選択肢②:Elecrowに購入してもらう。
 
|①フロー(wave)実装する場合には全ての部品がPbFreeである事。
 
 
②何を何個どういう形態でどこから購入するかを相談する。
 
 
 余った部品をどうするかも決める。
 
|-
 
!実装方法
 
| colspan="2" |実装方法に合った部品形態にする。
 
取り付け方法:手挿し/自動実装(SMD/ラジアル)
 
 
半田付け方法:フロー(wave)/リフロー
 
|実装業者と相談の上で、工程をイメージして部品を手配する。
 
・Elecrowは標準でストックしている部品はない。
 
 
 P板/Seeedはある程度のSMD部品を標準的に在庫している。
 
|}
 
 
== 実装依頼用データの出力 ==
 
::{| class="wikitable"
 
|+部品実装(PCBA)を依頼するためのデータ出力の方法
 
|-
 
!Posion出力
 
| colspan="3" |Pcbnewで、部品配置ファイルを出力する。
 
 
 
●"ファイル"→"製造用出力"→"部品配置ファイル(.pos)"を開く。
 
 
::[[file:KiCAD-Pcbnew-SavePos.jpg|400px]]
 
 
 
●"出力ディレクトリ"は任意の場所を設定する。
 
 
 "~相対パスを使用しますか?"の小ウィンドウが出るので "はい(Y)" をクリック。
 
 
 
●他は下図の通りに設定する。
 
 
::[[file:KiCAD-Pcbnew-Position2.jpg|500px]]
 
 
 
●ボタン "部品配置ファイルを生成" を押してファイルを出力する。
 
 
::{| class="wikitable"
 
|(ファイル名)-bottom-pos.csv 
 
|下面
 
|-
 
|(ファイル名)-top-pos.csv 
 
|上面
 
|}
 
|-
 
!部品表出力
 
| colspan="3" |Pcbnewで、部品配置ファイルを出力する。
 
 
 
●"ファイル"→"製造用出力"→"部品表..."を開き、保存する。
 
 
::[[file:KiCAD-Pcbnew-SavePartslist.jpg|400px]]
 
 
::{| class="wikitable"
 
|(ファイル名).csv 
 
|}
 
 
●部品表(~.csv)はそのままではExcelで開けないため、変換する。
 
 
①区切りコード: ";" → ","
 
 
②文字コード : UTF8 → SHIFT-JIS
 
 
 別の名前で保存し、EXCELで開けるようにしておく。
 
 
 ※このファイル自体は送らない。
 
 
 
 
 
|}
 
 
== 部品実装(PCBA)の見積依頼書(PCBA-Quotation.xlsx)の作成 ==
 
::{| class="wikitable"
 
|+部品実装(PCBA)の見積依頼書 (PCBA-Quotation.xlsx) の作成方法
 
|-
 
! rowspan="8" |見積依頼xlsx作成
 
| colspan="3" |●見積依頼テンプレート(<small>[https://www.elecrow.com/download/Assembly/Template-for-PCBA-Quotation.xlsx Template-for-PCBA-Quotation.xlsx]</small>)の内容を順に描き込む。
 
 
|-
 
|PCB
 
Specification
 
|1行目は実装枚数、それ以外は試作したPCBのSPECです。
 
Elecrowで試作したらわかっているはずですが、再度記入します。
 
 
 
[[file:KiCAD-Pcbnew-Quotation1.jpg|400px]]
 
|
 
{| class="wikitable"
 
|PCB  Quantity
 
|実装する枚数
 
|-
 
|Layer
 
|PCBの層数
 
|-
 
|PCB Thickness
 
|PCBの厚さ
 
|-
 
|Dimensions
 
|PCBの外形寸法
 
|-
 
|Castellated  Hole
 
|PCBの基板端の端面スルーホールの有無
 
有り:Yes/無し:No
 
|-
 
|PCB Color
 
|PCBのレジストの色
 
|-
 
|Surface Finish
 
|PCB製造時の表面処理
 
 HASL      有鉛半田レベラー
 
 
 HASL Lead Free 鉛フリー半田レベラー
 
 
 Immersion gold [https://www.netjpc.com/product/glossary.html 無電解ニッケル/置換金メッキ]
 
 
 OSP       有機はんだ付け性保存剤
 
|-
 
|Copper Weight
 
|PCBの銅箔厚
 
1oz t≒35μm
 
 
2oz t≒70μm
 
|-
 
|Text Color
 
|PCBのシルクの色
 
|-
 
|Different  Design
 
|実装時の1枚のPCBの中にある割基板の枚数
 
|}
 
|-
 
| rowspan="4" |BOM
 
| rowspan="4" |[[file:KiCAD-Pcbnew-Quotation2.jpg|400px]]
 
{| class="wikitable"
 
|#
 
|通し番号
 
|-
 
|Reference
 
|回路図中のReference
 
|-
 
|QTY
 
|使用数
 
|-
 
|Value
 
|定数(回路図記載の値)
 
|-
 
|Package
 
|パッケージ名
 
(FootPrintでいいかも?)
 
|-
 
|Manufacturer  Part Number
 
|メーカーの部品番号
 
(右の説明参照)
 
|-
 
|Description
 
|部品の種類:Capacitors/Resistors/LED等
 
|-
 
|SMD
 
|表面実装デバイスの数
 
|-
 
|THT
 
|スルーホール実装デバイスの数
 
|-
 
|Original
 
|部品名が販売店独自かどうか
 
独自の名前の場合、(DigiKey等):Y
 
|-
 
|Note
 
|実装上の補足事項
 
|}
 
 
|'''データの取り込み方のコツ'''
 
 
●回路図エディターでシンボルフィールドディタ―を表示
 
 
:[[file:KiCAD-Pcbnew-Quotation2-1a.jpg|400px]]
 
 
 
●定数でグループ化した表を コピー("CTRL"+"A"、"CTRL"+"C" )
 
:[[file:KiCAD-Pcbnew-Quotation2-1b.jpg|300px]]
 
 BOMにペースト("CTRL"+"V")とやると、ほぼできあがります。
 
|-
 
|'''部品番号'''
 
 
DigiKey/Mouserのように、独自の独自の部品番号を付けているこのZIPファイルを添付します。場合には、
 
 
BOMの最後に赤字で記載してあるように、
 
 
部品名の蘭にはメーカーの部品番号ではなく、購入店の部品番号を記載し、
 
 
"Original"の蘭に"Y"を記入します。
 
 
 
例えばDigiKeyから仕入れる場合、"Digikey Part Number" を記入します。
 
 
[[file:KiCAD-Pcbnew-Quotation2-2.jpg|400px]]
 
|-
 
|
 
|-
 
|
 
|-
 
|Parts
 
Mapping
 
|[[file:KiCAD-Pcbnew-Quotation3.jpg|400px]]
 
|PCB上の部品の位置情報の絵を下記手段で作り、貼り付けます。
 
 
①Pcbnewで印刷ボタンを押す
 
 
②"含まれるレイヤー"で、F.Paste/F.Silkscreen/Edge.Cutsに
 
 
 チェックを入れて、"印刷"を押す。
 
 
③プリンターの選択で"Microoft Print to PDF"を選び、
 
 
 "印刷"を押す。
 
 
④保存したPDFをAcrobat DCで開き、
 
 
  "名前を付けて保存"
 
 
  "別のフォルダーを選択..."
 
 
  ファイルの種類で画像形式(jpg等)を選んで保存
 
 
⑤画像から不要なデータ(シルク,VIA)を消す
 
 
 
実際に実装を依頼する時には、この情報だけでは足りません。
 
 
SMD自動実装工程の後に、THT自動/手挿入工程があり、
 
 
熱に弱い部品の指示があれば別途送る必要があります。
 
 
※このページの下の方に追記する手もあります。
 
|-
 
|Position
 
File
 
|[[file:KiCAD-Pcbnew-Quotation4.jpg|400px]]
 
|部品配置ファイル(~top-pos.csv / ~bottom-pos.csv)の中の
 
 
情報をコピーします。
 
 
 
※Templateでは"Rotation"が 90~360 度になっていますが、
 
 
  KiCADが出力する角度そのままでも問題ないと思います。
 
|-
 
!発送
 
| colspan="3" |PCB発注時にここまでの資料ができあがっていれば、実装業者(Elecrow)に直接連絡して相談してからメールで発送すれば問題ないと思います。
 
 
 
見積依頼の段階なので、まだ金額も作業の可否もスケジュールも未定という事を承知しておく必要があります。
 
|}
 
 
== 発注方法 ==
 
<blockquote>実装を含む場合にはPCB製造依頼のWEBページ([https://www.elecrow.com/pcb-manufacturing.html?l=jp Elecrow]) から依頼できないため、
 
 
先にEメールで相談する必要があります。</blockquote>
 

2022年5月12日 (木) 23:49時点における版

基板製造用データは、次の2種類があります。

 ・PCBを作るための資料

 ・実装依頼するための資料

ここでは KiCAD Ver6.0.5 を使用してPCBを作る所までを記載しています。

実装依頼するための資料はコチラ


予め回路図エディタ(Eeschema)で回路図を描き、PCBエディター(Pcbnew)でPCBパターンの設計が完了した状態で

下記方法でデータを作り、基板メーカー(Elecow)に発送します。

PCB製造用データ出力

KiCAD Ver6.0.5のでPCBエディター(Pcbnew)で作ったデータを元に Elecrow にPCB製造を依頼する資料を作るには以下のようにします。

PCB製造用データの出力方法
Gerber出力 ●PCBエディター(Pcbnew)を起動して完成しているPCBパターンデータを開きます。

●"ファイル"→"製造用出力"→"ガーバー(.gbr)"を開く。

KiCAD-Pcbnew-SaveGerber.jpg


●"出力ディレクトリ"は任意の場所を設定します。

 "~相対パスを使用しますか?"の小ウィンドウが出るので "はい(Y)" をクリック。

●レイヤーは必要な個所にチェック。

●他は下図の通りに設定します。

 ※"ビアのテンティングを禁止"をチェックするとVIA直上のレジストがなくなります。

KiCAD-Pcbnew-Gerber1.jpg


●ボタン "製造ファイル出力" をクリック:全レイヤの "~.gbr" が出力されます。

(ファイル名)-B_Cu.gbl

(ファイル名)-B_Mask.gbs  

(ファイル名)-B_Paste.gbp

(ファイル名)-B_Silkscreen.gbo  

裏面
(ファイル名)-F_Cu.gtl

(ファイル名)-F_Mask.gts  

(ファイル名)-F_Paste.gtp

(ファイル名)-F_Silkscreen.gto

表面
(ファイル名)-B_Edge_Cuts.gml 外形
(ファイル名)-job.gbrjob   不要


●ボタン "ドリルファイルを生成" をクリック:次の画面へ移動します。


Drill出力 ●"出力ディレクトリ"は任意の場所を設定します。

 "~相対パスを使用しますか?"の小ウィンドウが出るので "はい(Y)" をクリック。


●他は下図の通りに設定します。

KiCAD-Pcbnew-drill.jpg

●ボタン "ドリルファイルを生成"をクリック:ドリル座標データが出力されます。

(ファイル名).drl ドリル座標データ

●ボタン "マップファイルを生成"をクリック:マップファイル "~drl_map.gbr" が出力されます。

(ファイル名)-drl_map.gbr マップファイル (配置を可視化したもの)


※ボタン "レポートファイルを生成"で出力されるファイルは提出する資料ではありません。

リネーム ●ファイル名を実装業者指定の仕様に書き換える。
変更前:KiCAD出力ファイル名 変更後:Elecrow指定ファイル名
(ファイル名)-B_Cu.gbl

(ファイル名)-B_Mask.gbs  

(ファイル名)-B_Paste.gbp

(ファイル名)-B_Silkscreen.gbo  

(ファイル名)-B_Edge_Cuts.gml  

(ファイル名)-F_Cu.gtl

(ファイル名)-F_Mask.gts  

(ファイル名)-F_Paste.gtp

(ファイル名)-F_Silkscreen.gto  

(ファイル名).drl

(ファイル名)-drl_map.gbr

(ファイル名).gbl

(ファイル名).gbs  

(ファイル名).gbp

(ファイル名).gbo  

(ファイル名).gml  

(ファイル名).gtl

(ファイル名).gts  

(ファイル名).gtp

(ファイル名).gto  

(ファイル名).drl

(ファイル名).txt

拡張子の意味
※~.g**:Gerber
※~.*b*:下面(bottom layer)
※~.*t*:上面(top layer)
※~.**l:銅箔
※~.**s:マスク(レジスト)
※~.**p:半田ペースト(メタルマスク、ステンシル)
※~.**o:シルク
※~.gbr :ドリル
上記ファイルを全てまとめてzipで圧縮します。

PCB製造用データの送信(発注)


PCB製造のみ依頼する場合、PCB製造依頼のWEBページ(Elecrow) から製作依頼をします。

その時にZIPファイルを添付します。

ElecrowのWEB経由の発注の場合、レジストの色は指定できても、

シルクの色を指定する蘭がないとか、細かい問題もあります。

細かい指示はEメールで相談・指示をしてから発注します。